
パチュリーは今日も読書にふけっていた。
(よくもまあ飽きないものだ。)司書を務めている小悪魔は、ただひたすらに本を読むパチュリーを見て、ふっとため息をついた。
憂いの目で見ている(使い魔なのに)小悪魔のことを気に求めず本を読むパチュリー。
小悪魔は気になって一日中パチュリーがどういう生活をしているかを観察してみることにした。
まる一日観察してみて分かったことがいくつかある。
パチュリーは朝起きてから寝るまでほとんど本を離すことがない。
朝起きてまず手に取るのは本だ。
ベッドの上でゴロゴロしながら本を読んだ後、本を持ったまま洗面所に行き顔を洗う。
顔を洗うときは流石に本を手放したが、顔を拭き寝間着から着替えるとすぐに本を手に取り図書館へ向かう。
熱中しているときは、食事の傍ら本を片手に読んでいて、咲夜に行儀の悪さを怒られることもあった。
(当の本人は全く意に介さず。)
この日はたまたまだろうか。図書館を出て館内のテラスに移動していった。
小悪魔は「ついに健康的な活動を!?」と少し期待したが、テラスの席に座って本を広げたときは、あやうく幻滅しそうになった。
文字通り朝から晩まで本をむさぼるように読みふける姿。「本の虫」とはよく言ったものだ。
小悪魔は主人(パチュリー)が勤勉なのかだらしないのか、よくわからないその習慣に悲嘆しつつも、今日も白黒のネズミをつまみ出すべく腰を上げるのであった。
ネズミに負けてしまうこともままあるのだが、それでもパチュリー(主人)の大事な本を守るためには致し方ない。
でも運良くネズミを追払えたときに、何故かパチュリーが残念がるときがあるのは、納得がいかない小悪魔だった。
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